〜信じようとした小さな嘘


幸せだよと繰り返すあなたの声。

聞くたび、僕は無理矢理な安心感を手にしようとしていた。

だけど、そんな小さな願いすら虚しく、

僕の心の片隅には小さな闇が生まれ始めていたんだ。

幸せだよと繰り返すあなたの声。

無理矢理にでも感じようとしていたあの安心は、

もうどこにも存在しない。

あなたが僕に気づかせぬように、穏やかに与えてくれた

小さな小さな優しい嘘。

なのにもう僕はそんな優しい嘘すら信じることはできないんだ。

ごめんね。

ごめんね。

幸せだよと繰り返すあなたの声。

だけどもう僕は、それすらも信じられないから。

さよなら。

さよなら。

さよなら。